インドネシアからの大学院留学生のエフリン・トリスラさん(以下、エフリン)。本学大学院心理科学研究科の博士前期課程1回生です。大学院で受講している「交通心理学特論」の担当が蓮花一己学長という縁があり、10月22日(木)、奈良・東生駒キャンパスの学長室を訪問しました。
「日本人の考え方や人生観をもっと知りたい」インドネシアのCIPUTRA大学で心理学を学んでいたエフリンさんが、そんな思いを抱くようになったのは、日本文化に詳しい大学の友人に日本のTVドラマを紹介されたのがきっかけでした。そのTVドラマは日本でも流行った「家政婦のミタ」と「女王の教室」。インドネシアのTVドラマとは全く異なる人物造形やストーリー運びに夢中になったエフリンさんは、やがて日本人の考え方に興味を持つように。心理学の観点から日本の文化や日本人の思考様式をもっと深く学んでみたいと日本への留学を決意しました。3年前に来日して日本語を一から勉強し、今年の4月に本学大学院の心理学研究科に入学。水野邦夫教授に師事して「パーソナリティ心理学」について学んでいます。
ところが、入学した矢先に新型コロナウイルスによる入構制限に見舞われ、エフリンさんは大半の授業をオンラインで受講することになりました。「自分で時間をやりくりできる」という遠隔授業のメリットは感じながらも、先生や同級生はおろか、外出自粛で同郷の友人に会うこともままならず、想像以上に勉学へのモチベーションを保つのが難しかったと語ります。同時に、このような状況下だからこそ、自分の研究分野を生かしてインドネシア留学生のサポートや心のケアをしていきたいという強い思いも芽生えてきたそうです。
新型コロナウイルスは、結果として「“自分がめざしたいことは何か”と人生を見つめなおす良い機会になったように思う」と力強く話すエフリンさん。帝塚山大学で研究者としての夢を追いかけつつ、母国インドネシアからの留学生に対して、何ができるのかをこれからも考えていきたいと抱負を語ってくれました。
※撮影時には少しの間マスクを外してもらっています。