2015年秋から始まった「帝塚山大学 福住プロジェクト」。
このプロジェクトは、天理市福住出身の永井清繁氏による明治末期から昭和初期の福住の暮らしを克明に画帳に描き出した作品について、本学人文科学研究科日本伝統文化専攻の大学院生ならびに文学部日本文化学科の学生たちが現地でのフィールドワーク等を通して学びを深め、2月の天理市文化センターでの展示・文化財講演会を開催する取り組みです。
永井清繁氏のひ孫にあたる本学文学部日本文化学科4年の品川恵里さんがスケッチブックを大学に持参したことがきっかけで始まりました。
1月26日(火)、本学文学部日本文化学科の高田照世准教授のゼミでは、「平成27年度冬の文化財展」(会場:天理市文化センター、詳細は下記参照)に向けた準備が進められていました(写真)。
展示のシミュレーション、説明の流れ、パネルとキャプションの組み合わせの確認など、準備作業は膨大です。
民具辞典を手に、文言の最終チェックを行う学生たちの表情は真剣そのもの。
誤字や足りないパネルが見つかっても、メンバー同士で知恵を出し合いながら乗り越え、テキパキと、かつ和やかな雰囲気で進める様子が印象的でした。
プロジェクトに携わる学生たちからは、
「福住のくらしを知るため、現地に何度も行き、見るもの聴くもの全てが新鮮でした。」
「展示やパネル説明の準備は、初めてのことが多かったのですが、様々なチャレンジをして多くの学びがありました。」
「永井清繁さんの音声のテープ起こしにも取り組み、パネルとして皆さんに見ていただけるのが楽しみです。」
という声が聞かれました。
学生たちが丹精込めて取り組んだ「帝塚山大学福住プロジェクト」。
天理市教育委員会主催の『平成27年度冬の文化財展』に足をお運びいただき、ぜひ作品の数々と学生たちの本プロジェクトによる「実学」の成果をご覧ください。
展示・講演会の概要は下記のとおりです。
(天理市埋蔵文化財センターだより Vol.21にも掲載されております)
◇天理市文化センター「平成27年度冬の文化財展」
第II部 「永井清繁氏の画帳 福住のくらし-ひいおじいちゃんのスケッチブック-」
開催日程:平成28年2月6日(土)~3月6日(日) 【※月曜日、2月11日(木・祝)は休館】
会場:天理市文化センター 1階展示ホール
◇文化財講演会
開催日時:平成28年2月13日(土)10:00~12:00
会場:天理市文化センター 1階展示ホール
※会場への経路は天理市文化センターWebサイトをご参照ください。