今年で4回目を迎える「帝塚山ロボット教室」(主催:帝塚山ロボット教室実行委員会)が6月10日(土)、帝塚山中学校高等学校の物理実験室で開催され、地域の小学5年生と6年生の20人が参加しました。
2日間の講座で、小学生はロボットの組み立てからプログラミングまでを体験し、希望者はWROの奈良大会に挑戦することができます。小学生の指導には、ロボットの世界大会に出場した帝塚山中学校高等学校の理科部ロボット班があたり、教室自体の企画・運営は帝塚山大学現代生活学部こども学科の学生が担当しました。
当日は、勝美学長補佐のあいさつで始まり、続いて帝塚山理科部ロボット班顧問の八尋博士教諭から概要説明が行われました。こども学科の学生による自己紹介ゲームの後、早速ロボットの組み立て開始です。小学生たちは説明書と首っ引きになりながら、よく似たパーツの中から目的のものを探し当て、慎重にロボットを組み立てていきます。ときにはロボット班の中学生からアドバイスをもらい、製作に奮闘する小学生たちの表情は真剣そのものでした。
ヒントをもとにパーツを組み立てます
本体が完成したら、いよいよ、ロボットを動かすためのプログラミングに挑戦。直進や後進などの単純な動きから始め、最終的には、90度回転に直進を4回組み合わせて元の位置に戻すという難易度の高いプログラミングにも取り組みました。大学生は、考えあぐねる様子の小学生を見つけては声をかけたり、指導する中学生もさりげなくヒントを出したりして、自分の力で正解にたどりつけるようにサポートしていました。
真剣な表情でプログラミングに取り組む小学生たち
なかには、さらに難度の高い「三角形にロボットを動かす」という課題にチャレンジし、やすやすとクリアするペアもおり、大学生や中学生が「え!?早すぎる!」と思わず本音を漏らす一幕も。この日は、参加者が想定よりはるかに早く課題をこなすという嬉しい驚きもあり、予定していなかったプログラミングの「条件分岐」までステージを進めることになりました。短時間のうちにみるみる成長する小学生たちの姿に、指導側のメンバーもすっかり感服した様子でした。
実際に動くかどうかを確認
講座の最後には、昨年のWRO奈良大会で実際に使用されたコースで、ロボットを走行させるデモンストレーションを行いました。コース上に描かれた黒いラインに沿って走るロボットを目にして、参加者からは大きな感嘆の声が上がりました。
大会で使用された走行コース
口々に「楽しかった!」と言いながら、満足げな表情で帰る小学生たち。全国大会出場をめざそうと、皆が心に誓ったに違いありません。
次回のロボット教室は17日に開催。第2グループの回を7月8日、22日で実施します。
帝塚山大学では、総合学園の強みを生かし、学校間の連携を進めいます。学園内の幼稚園、小学校、中学校、高等学校、大学、大学院、研究機関が相互に協力することで、児童・生徒・学生の可能性をこれまで以上に引き出し、教育効果の向上につながることを期待するものです。このロボット教室という実践の場で、中学生はプログラミングの知識を確かなものとし、教員志望のこども学科の学生たちは教室運営の手法を学ぶことができたことと思います。
本学では、今後もこのような教育連携を強力に推進していく計画です。
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