8月9日(水)、シニアの方を対象とした公開講座「高齢期を快適に過ごすために食事のとり方について考えましょう」を奈良・学園前キャンパスで開催し、本学現代生活学部食物栄養学科の新宅賀洋教授が講師を務め、高齢期に応じた食事のとり方について詳しく解説しました。
新宅教授は、高齢者の食生活では、
・筋肉維持のために、中高年よりもやや多めの動物性たんぱく質を摂取する
・ビタミン・ミネラルをさまざまな食品からバランスよく摂取する
・自分で噛んで食べられる状態を長く保つために、歯の治療を受け、脚の筋肉を鍛えるトレーニングを行う
ことがポイントになると、説明しました。
また、野菜・大豆製品・乳製品と米をバランスよく摂取することで、認知症のリスクを減らす可能性があるとの研究データを示し、バランスのとれた食事で健康寿命を延ばすことが大切であると強調しました。
講座の最後には、咀嚼チェックガムによる咀嚼力のチェックを行いました。咀嚼チェックガムは、一定回数咀嚼すると色が変化し、その色の程度により咀嚼能力を判定することができるガムです。受講者は、講師の指示に従って60回ガムを噛んだ後、カラースケールにガムの色を照らし合わせて、自分の「噛む力」を確認しました。
受講者からは、「動物性たんぱく質を多くとるなど、高齢期の食事で注意すべきことがわかった」などの、さまざまなご感想を頂きました。