9月25日(月)、帝塚山大学・生駒市・生駒商工会議所・生駒市観光協会が共催する「生駒市産官学連携プロジェクト」の連携9講座の第5回が、生駒市テレワーク&インキュベーションセンター「イコマド」で開講されました。
今回は、本学の法学部准教授・松下慎一先生が「IT時代の法的リスクを知る」をテーマに講義を行いました。松下先生は、 IT時代(コンピューターを用いた自動化)から、人工知能(AI)へとシフトする現代は「第4次産業革命」であると話し、そこで起こりうる法的リスクについて解説しました。
まず、IT関連の契約に関する重要裁判の判例を検証し、AI等を利用する上で生じうる法律問題を事前に予測する重要性を強調しました。また、従来の個人情報保護法では、5,000人を超える個人情報を保有する事業者のみが適用対象でしたが、平成29年5月30日より施行された「改正個人情報保護法」では、マンションの管理組合、NPO法人、自治会、同窓会を含むすべての団体が対象になりました。そこで経営者は、訴訟等のリスク回避のために、社内ルールの策定と、そのルールに従った運用に留意すべきであるとの見解を示しました。
参加者の中には事業主の方もおられ、「IT時代でも、手続き等の(アナログな)立証責任の重要性を実感した」との意見がありました。今回は、講義終了後のみならず、講義の最中も松下先生と参加者が活発に意見交換を行うという、大変実践的な講座となりました。
次回の連携講座は10月2日(月)、帝塚山大学こころのケアセンター長 神澤 創先生(心理学部心理学科 教授)による「働く女性とこころの健康」です。