本学と生駒市図書会館との共催講座は今年で30年目を迎え、多岐にわたる分野での講座を多数開催してきました。10月17日(水)には、生駒市図書館会館市民ホールにおいて、公開講座「公慶上人 江戸時代の大仏復興〔共催:帝塚山大学・生駒市図書館〕」が開催され、本学文学部 西山 厚 教授が講演を行いました。
東大寺大仏と大仏殿は、戦国時代の兵火により2度目の消失被害を受けた後、江戸時代中期まで復興されることはありませんでした。不可能と言われていた大仏補修と大仏殿の復興を決意した公慶上人は、大変な苦労をして資金を集め、大仏の補修に取り掛かりますが、再建の道半ばで惜しくも病没してしまいます。その後、彼の遺志を継いだ弟子の公盛たちが幾多の困難を経て大仏の再建を成し遂げました。ユーモアを交えながら語られる大仏の復興話に、200人を超える受講者は熱心に聞き入っていました。