7月19日(金)、シニアやそのご家族を対象とした公開講座「懐かしい時へのいざない」を奈良・学園前キャンパスで開催し、約20名の方が参加されました。本学心理学部学部長(公認心理師・臨床心理士)の奥村 由美子 教授が講師を務め、「回想法」という手法を生かして、高齢者の方々が心地よい時間を過ごす方法などを解説しました。
高齢者には、それぞれ大切な「思い出」があり、その思い出(過去、歴史)に焦点を当て、周りにいる専門職や家族等が、その思い出話を共感をもって聴くことで、高齢者が心地よい時間を過ごせるようになります。奥村教授は、そのような聴き方を通じて、高齢者の心が「良い状態」になれば、一人の経験豊かな人として尊重することができるようになるとし、主な聴き手となる家族の理想的な対応について説明しました。
講座の合間には、参加者がそれぞれ持参した「思い出の品」をテーマにディスカッションを行い、初対面にもかかわらず身振り手振りを交えた活発な会話をする姿が多くみられました。
受講生からは、
「自分の過去の話を聞いていただくことで、昔の元気な自分が蘇った」
「過去を思い出し、未来を見ることで、有意義な生活が待っている感じがしました」
という感想をいただきました。