今年度第1回目となるFDフォーラムは「学生の心に灯をつけられたか?-10年間のUI教育の経験より-」というテーマで、大阪経済大学の前学長である德永光俊 同大学経済学部教授にご講演いただきました。「自校教育」というテーマから、SD(=スタッフ・ディベロップメント)に関連する内容も多く含まれ、両キャンパスから106名の教職員が聴講しました。
德永先生は、苦節10年に亘る大阪経済大学のUI(ユニバーシティー・アイデンティティ)教育への取り組みについて、「大経大スタイルの確立」を念頭に置き、まずは自学における学生の実態をしっかりと把握し、教職員が学生ファーストで行うことが自校教育の鍵になることを力説、具体的な成功・失敗談を交えて、独自の口調でわかりやすく解説されました。また授業における試験やレポート課題等の工夫点にも触れ、大学の建学の精神や歴史を学ぶだけではなく、新たな大学の伝統を学生らに考えさせることも大切で狙いの一つであると強調されました。
私立大学はそれぞれに設立の経緯や理念を有しており、縁あって入学してきた学生や保護者にも大学の歴史や伝統を伝え理解してもらうことが大学にとっていかに大切か、ということを参加者全員が再認識する良い機会となりました。
質疑応答では、UI教育の導入・展開の方法やカリキュラムの位置付けなどについての質問が出され、本テーマへの高い関心が示されました。
帝塚山大学はこれからも教育内容の改善をはじめ、FD・SD活動に積極的に取り組んでまいります。